今週号のTIMEは、「TRUST US」。big tech industryにおいて、 マイクロソフト社ブラッドスミス氏が主導する、信頼回復に向けた諸々の取組についてが巻頭記事です。big tech industryは、その手法において独占権を持ち過ぎました。力を持ち過ぎたのです。Facebookの、ロシアが関与した「大統領選偽情報垂れ流し、印象操作」や、TwitterやYouTubeなど、SNS上でのいじめやテロ行為を助長するような内容の配信、無検閲。これではいよいよまずい!ということで、スミス氏の世界規模での取り組みが書かれています。既にこの手の国際協定(フランスなど67ヵ国が加盟)があるのも初めて知りました。サイバー攻撃から各国の選挙システムを守ることが主要な合意事項だそうです。
ところで、先週号から今週号にかけて、「ナニコレ??全く意味が分からない!」というイディオムが2つ載っていました。
➀take up the mantle mantleは理科で習う地質学の用語「マントル」の他に、マント・外套の意味があります。それにしても「マントを取る、取り上げる」とは??辞書に載っていなかったので、ネットで調べたらありました。やはり私と同じように意味が分からなかった方がいたようで、色々な文献にあたってやっと意味にたどり着いたという方もいました。先人に感謝深謝。mantleには衣服としてのマント・外套から派生して、「(仕事などの)後継の印・象徴、権威の印・象徴」と言った意味があります。そしてtake upという句動詞には様々な意味がありますが、take「手に取る」ということから、「仕事などを引き受ける、職に就く」という意味があります。つまり全体で「仕事の後を継ぐ・後継となる」という意味になります。後継の印・象徴であるマントをさっそうと取り上げる(着る)ということですかね。
もう一つ。
②throw(人)under the busです。「人をバスの下に放り投げる」??怖いですが、アメリカでよく使われる口語表現だそうです。これはなんとなくネガティブな意味だとは想像がつきますね。ずばり、「人を裏切る、犠牲にする、陥れる。」You throw me under the bus??「おまえ、俺を裏切るってえのか??」
苦労して覚えた単語や言い回しはそう簡単に忘れません。心理学用語で「エピソード記憶」と言って、記憶する際に何らか強烈なエピソードが付随しているため、記憶が強化されるからです。私はよく授業中に生徒さんを指名したとき、「間違っても全然かまいません。間違った方が、ああ、あの時この問題間違えたなと印象付けられるから忘れなくなるのです。」と言っています。(それでも小声の方も多いですが。→そういう遠慮深い?日本人気質が私は嫌いではありません(^^♪)
上記のような辞書にあまり載っていないものを、最初からやみくもに覚えようとすると大変です。まずは英検2級レベル、次にTOEICや、英検準1級レベルに取り組んでみてください。語彙が苦手な方は本当に多いですからしっかり継続してください。何度も言っていますが、単語単体で覚えても知識が増えるだけで語学力は上がりません。例文を何度か音読してコロケーションを覚えましょう!