たまには違うお話を。。
いまだによく見る夢があります。NHKのラジオ講座に毎日毎日追われる夢です。追われるといってもそう嫌な意味ではなく、「あ、今日もこれやらなきゃ!これをしっかりやっていればとりあえず大丈夫!」といった肯定的な内容です。毎日の講座を仕事の合間にコツコツ続けるのは大変だけれど、学習ノルマとしてきっちりこなす。それによって日々程よい緊張感が生まれる。勉強する前は少々気が重いけれど、学習後は達成感、充実感に包まれるといった感じの夢です。
皆さんには英語学習において強烈に影響を受けた書物はありますか?私にはあります。それがNHKのラジオ講座なのです。もう何年も前に止めてしまいましたが、それまで10数年間ほとんど一回も休まず聞き続けていました。ラジオ放送をタイマー録音していましたが、録音を失敗した時などは、週末の集中放送を必ず聞いていました。また学習後期は録音が面倒になったので、CDを聞いて勉強していました。何かの事情で勉強できず、ノルマがたまった時は週末を潰して徹底的にやっていました。本当に懐かしいです。こうして今でも当時の事が夢に出てくるくらいですから。。
英語独学の初期のころ、ある学習アドバイス本に「恩書を持て」という項目がありました。要するに、あちこち浮気(結果つんどく)しないで、その指南書の通り徹底的に一冊をやり込め、ということです。私にとってはそれが杉田敏先生の「NHKビジネス英語」だったのです。この講座を徹底的にやり込んだおかげで、英語の基礎がしっかり身に付いたと今でもはっきり言えます。2019年現在でも杉田敏先生の講座は続いております。かなりご高齢になられているかと思いますが、私が独学を始める前から講座を担当されていることを考えると、杉田先生はもはや超人を更に超えた存在です。ちなみに昔は「やさしいビジネス英語」をいうタイトルでした。通称「やさビジ」。「やさしい」とついているので、どれ位易しいのかと思ったら、音の洪水にしか聞こえないくらい内容が難しく、また語彙が英検1級レベルもバリバリ出てきて閉口したのをよく覚えています。
私は杉田先生のビジネス英語を信じて(私にとっての教祖様?)本当に一言一句徹底的に調べて音読しました。「なぜここにこの単語が?」「この箇所の文法は?」等、疑問があれば分かるまで辞書の隅々まで調べ上げたものです。(放送内では文法解説などは特にありません)私は文法書自体を最初から最後までやったことはないのですが、ビジネス英語を精読する過程で必要箇所を拾い読みして、結果的に基本的なものは全て覚えたという感じです。またどんなに分からない事でも辞書をしらみつぶしに調べればある程度似たような情報が必ず手に入るという経験もしました。
そんなビジネス英語をなぜやめてしまったのか?と不思議に思う方もいらしゃるかもしれません。自分でも確信をもって「これが理由!」というものがあるわけではありません。まして内容が簡単になったからとか、飽きたからでもありません。現に今でも、日本語訳からあの杉田先生の英訳が瞬時に出てくるかと言えばかなり難しさを感じます。強いて言えば「守・破・離」とでもいいましょうか、10数年休まず続けたので、一旦区切りをつけ、新境地へ。。という感じでしょうか。ちなみにその後は雑誌TIMEの精読を続けています。しかし私にとって、全ての始まりは杉田先生のビジネス英語をやり込んだことからでした。そのおかげで今もこうして英語を教える仕事をさせて頂いているのですから。皆さんも是非「恩書」を持って、徹底的にやり込んでみてください!「霧」が晴れる時が必ず来るはずです。
今回これを書いたことで久しぶりに無ビジネス英語を音読したくなりました!!
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