今日はリスニングについてです。
私は授業の中でリスニングをやること自体に反対です。ただし、よほど初心者の方対象(リエゾン=音の連結の法則性を全く知らない、や単語の発音がめちゃくちゃな方)、または自宅でしっかり聞いてきた上で確認のため聞く場合等はその意図は分かります。しかし教室で数回CDを聞いたところで、リスニング力が上がるなんてことは絶対にありえません。リスニングを授業内で多くやらせる先生は、時間稼ぎで楽がしたいだけなのかとさえ思ってしまいます。はっきり言って上記の例以外は時間の無駄です。つまりリスニングは日々自分で練習するものなのです。当然基本文法が分かっていて、該当文をしっかり理解できることが前提です。その意味で、リスニングすべき文を先生にしっかり解説してもらうことは良いと思います。ただその後の「リスニング練習」は個人の努力次第なのです。教室で数回聴いて聞いた気になるのは大変危険です。
TOEICで言えば、PART3辺りを何度も何度もシャドーイングして覚え込むまで音読しなければいけません。よく「一日どれくらいの量をやらなければなりませんか?」と聞かれるのですが、上記のように覚え込むくらいまでシャドーイングするなら、一日に何問も消化できません。むしろあれこれやるよりしっかり一問をやったほうが絶対に力が付きます。量を追求することは悪い事ではありませんが、そのせいで全体の精度が薄くなり、音読量・暗記量・当該英文の自動化量が全体で6割とかになるなら、一問を徹底的にやって10割に近づけた方が結果的にはるかに効果が出ます。TOEICの問題の難易度はそう変動するものではありませんから、次回似たような内容の問題が出てきても必ず聞きとれるようになっているはずです。
やたらと問題を消化するのでなく、数問でいいから日々徹底的にやり込んでください。まずはPART3がお勧めです。その後はPART4。まずはテスト形式で聞いてみる。すぐ解答が出なければ後数回聴いても構いません。次に訳や解答を見て確認しますが、大体の方がもう数回聴いてその問題をおしまいにしてしまいます。それではただ「問題を解いた」だけです。英語の運用力を高めたことには全くなっていないのです。文法的に知らなかったことはしっかり調べて(単語ももちろん)数回スクリプトに沿って音読します。少し慣れてきたら付属のCDにそってほぼ同速度で読めるようになるまで練習します。なかなかタフな練習です。かなり時間がかかります。しっかりと同じ速度で、且つ出来る限り同じような発音で言えるまで訓練してください。願わくはスクリプトを見ないで、CDについて音読できれば最高ですが、相当難度が高いので時間がかかりすぎる場合はここまでやらなくてもいいかもしれません。(スクリプトを見ないで音読できるということは、その文を完全暗記出来ているということです。)マテリアルは公式問題集で十分です。新たなものを買う必要はありません。
以上のような練習を半年ほど続けてみてください。どんなにリスニングが苦手な方でも必ず聞き取れるようになります。とは言え基本は「基本英文を事前に頭に叩き込んでおくこと」です。あとは音声に慣れる練習をするだけです。リスニングだけ何か特殊な練習法があるわけではありません。「話す・聞く・書く・読む」4技能全て根っこは同じです。まずはよく使う文法に則った基本文をしっかり覚えましょう!
4技能全てに通じる基本を一気に学べるのが、本校オールマイティイングリッシュの最大の特徴です。お気軽にご相談ください!