最強の独学法!

以前から気になっていたことがあります。

最近の英語学習者はあまり辞書を引かないということです。特に若い人に顕著です。電子辞書すら授業に持ってこない生徒も多いのです。辞書を調べない語学学習はあり得ないと言っても過言ではないと思います。もちろんネットで調べれば、電子辞書より詳しい情報がすぐ手に入るのですが(私もよくネットでも調べます)、ここで問題にしたいのは、「調べる頻度」と、後々「その情報をしっかり覚えていられるか?」ということです。最も有効な英語独学法は個人的に、「辞書の例文を覚える」ことだと思っています。途方もない労力のように思われるかもしれませんが、当然全部覚えられるはずはありませんし、前から順に覚えていこうなんてやってもほぼ100%挫折します。事実私も何度か、「a」から順に覚えていこうとトライしたことがありますが、すぐ止めてしまいました。

ポイントは、少しでも気になったことがあったら即調べる。なんとなく分かったからいいか、で終わりにしない。そしてよく出てくる(何度調べてもすぐ忘れる単語ってありますよね?)ものは繰り返しいつでも見れるよう、辞書のページや単語を何かにメモしておくことが重要です。またこれは初学者がよくやってしまうことですが、単語だけ見て意味が分かればハイ終わりという人が良くいますね。これでは英語力自体はつきません。(もちろん知識はふえますが。。)時間がない時にでも無理してでも例文に目を通さなければなりません。本来、例文を暗記するくらいやり込めば最高なのですが、さすがにそれは時間がかかりすぎます。ですので例文を一読だけでなく、二読三読(状況が許せば音読して)しっかり意味を理解することが大事なのです。

ここで何が言いたいのか言うと、「コロケーション」を知ることと、「文型」(SVOOなのかSVOCを取れるのかや、自動詞用法しかないなど)を知ること、の2点です。この単語は周囲にどんな仲良し単語を取るのか?これがコロケーションです。単語の暗記が苦手な方にとって、英検準1級や1級の大問1の語彙問題には間違いなく辟易させられることでしょう。確かに単語は覚えなければ始まりませんが、ついでに前後にどんなパターン(仲良し単語)が来るのかも覚えれば、実は他の選択肢を見なくてもすぐ答えの選択肢に目が行くようになります。「あ、この流れだから、選択肢Cが答えね。」のように。また、文型を知っておかないと(文型ですから特に動詞が重要です)その単語を使って書いたり話したりすることは絶対できません。「単語の意味だけを知って、読めるようになる」で終わりにするのか、それを「使える(書ける・話せる)=アウトプット)」のレベルまで一気に持っていくかでは雲泥の差があります。ここで最終要なのはSVOCを取れるか?ということですが、そのほかにSVOOを取れるかとか、また両方取れて微妙に意味が変わるとか、後々の学習に必要な知識を辞書から一気に吸収することが重要なのです。つまり辞書は単に調べるツールではなく、最高の参考書ということです。(上記のように各単語の詳細情報は文法書には載っていませんので、辞書に頼るしあありません。)

以上のような観点から、本来紙の辞書を使うのが最も効果的・効率的です。なぜなら視覚的に見開きで一気に情報が目に飛び込んでくるからです。派生語なども隣にすぐ並んでいますから、セットで覚えてしまえば、後々語彙で苦労することが少なくなります。私はこの方法を初期のころ徹底したおかげで、語彙に苦労することはあまりありませんでした。(確かに1級レベルになると、苦労して覚えるというプロセスはある程度避けられませんが。)

しかし紙の辞書は重いです。持ち運びに不便です。電車の中で分厚い紙の辞書を引いている人を見たことがありません(私は人目を気にしがちです)。ですので電子辞書でもいいので、辞書を引く頻度を増やし(疑問な点は即確認!)、該当単語の上位1~2、3辺りの意味の例文をしっかり読むことを徹底してみてください。

こういうのは地道な作業です。「ワタシ、ちまちましたことは性に合わないの!もっとダイナミックでエレガントな方法はないのかしら?」なんていう人がもしいたら、はっきり言って語学学習にはむいていません。でも努力は裏切りませんよ。半年でいいので上記のような学習をコツコツ続けてみてください。英文を見たとき、必ず「景色」が違っているはずです。

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